ロック、クラウド対応調色システムを展開
ロックペイントは自動車補修塗装の調色作業を支援するシステム「ドクターロックⅣクラウドシステム」を新発売した。
近年、自補修塗料を扱うメーカーから調色システムを各社上市しているが、同製品の最大の特徴は、クラウドシステムの導入にある。豊富なデータを同一企業内のグループ間はもちろんのこと、企業間の垣根を越えてグローバルに共有することができる。つまり、カラーデータがオープンソースになり得るシステムだともいえる。
全国展開の同一企業間で、各々のエリアによって集中するカーメーカーや車種がある場合、配合データのシェアによる相互活用が可能。さらに、同システムのユーザーがいち早く着手した新色のデータをクラウド上に保存することで、他ユーザーが検索した際に、ターゲットカラーをHITすることができる。つまり、同システムのユーザーが蓄積していく配合データの共有により、「使えば使うほど進化する」成長型システムといえる。
現車の色のデータに最も近い色を検索するデーターカテゴリーは3つあり、ロックペイントが配信するオフィシャル配合データ「ROCKPAINT DATA」、同一企業内グループ間で共有する「MY DATA」、同システムの他社ユーザーも含んだ「USER DATA」がある。検索時にこのカテゴリーを選択できるので、「USER DATA」の共有が不必要な場合は、検索から外すこともできる。
そもそも調色システムは、自動車補修作業の中で、作業者の知識や経験の差で作業時間や精度にバラツキのある調色作業をシステム化したものである。同製品は、測色計、マイコンスケール、ラベルプリンター等がつながり調色作業を支援する。
これにより、ビギナー(初心者)を “即戦力”へ育てる環境を作り出す。例えば、測色計の「ロックオン」を使えば、1回目の調色から塗装可能な色にいち早く到達できる。従来、5~6回の調色回数が1~2回となるという。さらに、クラウド採用で、蓄積されるデータ数が増え、検索精度が高まっていく。