2016 業界5大ニュース<マーケット編>
4位 遮熱塗料出荷実績、5%上昇 主力の建築が伸びる
高日射反射率塗料(遮熱塗料)の2015年度出荷実績は1万3114.9トンで(報告社数28社)、前年度を5%上回った。主力の建築用が5.2%増。道路用も横ばいを確保。
日本塗料工業会は高日射反射率塗料(遮熱塗料)の2015年度の出荷実績(報告社数:28社)を発表した。全出荷量は1万3114・9tで、前年度の1万2496・1t比、5・0%上回った。
高日射反射率塗料の統計をとり始めた2004年以降、出荷実績は年々順調に上積みされてきた。それが、14年度は夏場の長雨および天候不順による工事の低調や人手不足からくる工期遅れ、消費増税の駆け込みの反動減などで前年度実績を初めて下回ったが、15年度は盛り返したもの。
主力の建築用は1万2759・3tで、前年度の1万2129・1t比、5・2%増と伸びた。道路用も324・4tで、前年度の322・2t比ほぼ横ばいを確保した。
『塗料報知』7月7日号1面(No.4145)
5位 製・販・装連携で内装市場への認知獲得に挑む
塗料塗装普及員会が取り組む「内装塗り替え支援キャンペーン」の平成27年度実績は24件。総参加人数は721人、施工面積は4130㎡であった。
日塗工、日塗商、日塗装の製販装3団体(塗料塗装普及委員会)が取り組んでいる平成27年度内装塗替え支援キャンペーンは、想定した50件には届かなかったものの、塗り替え支援実施が24件(申し込み28件)の成果を挙げた。
小中高等学校、幼稚園・保育園などへの支援が大半で、総参加人員は721人に上り、施工総面積は4130㎡。3団体は28年度も27年度とほぼ同内容の支援キャンペーンを続ける。
地方自治体の財源不足もあり、廊下や階段回り、教室内などの壁、床の汚れ対策に困っている小中高等学校や幼稚園・保育園などが全国的に数多く、多数の応募を得た。ローラーや刷毛を握ったのは教職員や保護者がほとんどだが、生徒や園児も参加した。
夏休み期間中の支援実績が多いが、卒業間近の生徒による塗装事例(久居、吉良両中学校)や、東北の震災復興協力のボランティア塗装(三陸駒舎曲がり家)への支援なども。予算500万円の残りは28年度に繰り越す。
28年度も支援内容は塗装費用の補助と塗装の指導。幼稚園等の教育機関、公民館等の公共施設及びそれに準ずる建物の内装が募集対象。補助は塗装に関わる費用で上限10万円の実費(消費税込み)。全国で50件を募る。応募期間は4月1日から来年3月31日まで。使用塗料は日塗工会員会社のものに限る。実施後は、報告書の提出が必要だ。「昨年度がいわば助走期間だった。今年度はぜひ50件を達成し、これをコンスタントに続けたい」(関係者)。
『塗料報知』2016年5月17日号1面(No.4140)