日本ロボット工業会 、1~3月期統計を発表
日本ロボット工業会(小笠原浩会長)は、「ロボット統計受注・生産・出荷実績2021年1~3月期(会員ベース)」を発表した。受注・生産の台数、金額ともに前年同期実績を大きく上回り、特に受注においては、、台数が同55・2%増、金額が同43・2%増であった。
業況は、受注額が対前年同期比 43・2%の増加、生産額が 22・1%の増加と、それぞれ前年同期を大きく上回り、それぞれ四半期として過去最高となった。出荷をみると、新型コロナウイルス感染症(COVID‐19)の影響下、国内向けは依然勢いはなく、主要業種、用途で減少した。
輸出は、中国向けを中心にアジア向けで好調、北米向けも回復基調となった。一方、欧州向けは依然低調。実装用は 5G投資の加速等により、同用途向け輸出額の6割以上を占める中国向けを中心に主要国向けで好調。溶接用は前四半期に続き、欧州を除いて対前年同期比で大幅に増加、底入れ感が出はじめているともとれる。中国向けは過去最高だった681億円(2017年7~9月期)を大きく上回り、840億円と、輸出額の51%を占めた。世界的な新型コロナウイルス感染症の影響に加えて地政学的リスクなど、先行きは依然不透明さが漂うものの、需要を強く牽引している。
塗装用途ロボットの国内出荷数は、294台で対前年同期比28・4%増、輸出は304台で同11・8%増、総出荷は598台で同19・4%増であった。
受注・生産・出荷の各状況は次の通り。
▽受注=受注台数6万6905台(前年同期比55・2%増)【2四半期連続の増加】、受注額2459億9400万円(同43・2%増)【3四半期連続の増加】
▽生産=生産台数5万9081台(同29・6%増)【2四半期連続の増加】、生産額2074億2100万円(同22・1%増)【2四半期連続の増加】
▽出荷=総出荷台数6万665台(同29・0%増)【2四半期連続の増加】、総出荷額2143億7600万円(同24・7%増)【2四半期連続の増加】、国内出荷台数1万175台(同4・7%減)、国内出荷額503億4000万円(同4・6%減)
▽国内出荷内訳/電気機械製造業向け=出荷台数3024台(同5・1%増)【8四半期ぶりの増加】、出荷額133億円(同6・9%減)【6四半期連続の減少】、自動車製造業向け=出荷台数3478台(同4・6%減)【6四半期連続の減少】、出荷額177億円(同1・9%減)【6四半期連続の減少】
▽輸出内訳/電子部品実装用=輸出台数5057台(同81・9%増)【5四半期連続の増加】、輸出額729億円(同58・9%増)【5四半期連続の増加】、溶接用=輸出台数1万436台(同45・0%増)【2四半期連続の増加】、輸出額218億円(同40・9%増)【2四半期連続の増加】