4~6月期ロボット統計、塗装用が好調
日本ロボット工業会(山口賢治会長)は、「ロボット統計受注・生産・出荷実績2023年4~6月期(会員ベース)」を発表した。受注、生産ともに、台数および金額が前年同期実績をマイナスで推移した。
業況は受注額が対前年同期比 18・7%減の1966億8400万円、生産額が同8・8%減の2022億8700万円であった。生産額は2020年7~9月期以来の対前年同期比での減少となった。また、受注台数は同33・2%減の4万7978台、生産台数は同16・0%減の5万3942台であった。
出荷実績をみると、国内向けは半導体用に急ブレーキがかかったほか、溶接用の勢いは自動車製造業向けを中心に引き続き弱いものの、組立用やハンドリング用、電気機械製造業向けを中心とした実装用の好調さが継続した。
輸出はハンドリングや溶接用で増加となったものの、半導体用が大きく減少したほか、アジア向け実装用で引き続き減少がみられた。
新型コロナウイルス感染症や地政学的緊張などの各種リスクにさらされる中でも継続して拡大した自動化需要であるが、一部用途での急速な需要の減少や、世界経済の先行き不透明感が今後の成長見通しに重くのしかかっている。
塗装用途ロボットの国内出荷数は、104台で対前年同期比20・9%増、輸出は595台で同46・2%増、総出荷は699台で同41・8%増であった。
受注・生産・出荷の各状況は次の通り。
▽受注=受注台数4万7978台(前年同期比33・2%減、3四半期連続の減少)、受注額1967億円(同18・7%減、同)
▽生産=生産台数5万3942台(同16・0%減、2四半期連続の減少)、生産額2023億円(同8・8%減、11四半期ぶりの減少)
▽出荷=総出荷台数5万3504台(同15・5%減、2四半期連続の減少)、総出荷額2042億円(同7・1%減、11四半期ぶりの減少)/国内出荷台数8948台(同2・2%減、9四半期ぶりの減少)、国内出荷額423億円(同5・7%増、2四半期連続の増加)、輸出台数4万4556台(同17・8%減、2四半期連続の減少)、輸出額=1619億円(同10・0%減、11四半期ぶりの減少)
▽国内出荷内訳:電気機械製造業向け=出荷台数3171台(同5・8%増、10四半期連続の増加)、出荷額152億円(同14・2%増、9四半期連続の増加)、自動車製造業向け=出荷台数2206台(同10・7%減、3四半期ぶりの減少)、出荷額113億円(同2・2%増、2四半期連続の増加)
▽輸出内訳:電子部品実装用=輸出台数2996台(同43・1%減、7四半期連続の減少)、輸出額480億円(同34・3%減、6四半期連続の減少)、溶接用=輸出台数1万393台(同12・6%増、2四半期ぶりの増加)、輸出額265億円(同21・7%増、同)