CO2削減127万t 溶剤リサイクル数量調査
日本溶剤リイクル工業会(川瀬泰人会長)は、2015年の溶剤リサイクル数量調査の結果を発表した。それによると引き取りした使用済溶剤の推定引取り量は、昨年とほぼ横ばいの31万7958tで、マテリアルリサイクル数量は20万6245t(前年比3.3%減)であった。マリアルリサイクル率は、64.9%となった。また、洗浄や添加剤を含む総原料からのマテリアルサイクル率は58%と昨年と同じであった。
なお、このリサイクル量の結果から二酸化炭素(CO2)削減量は、リサイクル量の減少から前年より6%少ない約127万tに上ると推定した。
結果について同工業会では、「日本国内の製造業の減少のなか、溶剤のリサイクル量は、ほぼ横ばいで推移している。溶剤リサイクル業界としては検討しているのではないか。しかし、業界全体としての厳しさは免れない。溶剤のリサイクルに対する認知度を高め、経済効率だけでないリサイクルの重要性を啓蒙していく必要がある」と話す。
調査は溶剤精製リサイクルを営んでいると見られる48社を対象に、調査・集計したもの。調査対象期間は2015年1月1日~12月31日。回答率は64.7%。
『塗料報知』2016年6月27日号(4145号)掲載