WEB塗料報知|塗料・塗装、コーティング業界のプラットフォーム

大阪・関西万博、大屋根リングがつながる

大阪・関西万博会場のシンボルで、世界最大級の木造建築物となる「大屋根リング」(本紙4月17日付既報)は、8月21日、スカイウォークのスロープ部の設置を終え木造建築部分が完成した。2023年6月30日に組み立てを開始、工事を進めてきて一年余、1周約2㎞が、ついに一つにつながった。今後は、2025年4月の万博開幕に向けて、エレベーターやエスカレーターの設置、屋上緑化等の工事を行っていく。

大屋根リングのスカイウォーク(写真提供:2025年日本国際博覧会協会)


 
「大屋根リング」は、大阪・関西万博会場デザインプロデューサーで建築家の藤本壮介氏により構想された〝多様でありながら、ひとつ〟という会場デザインの理念を表した、会場のシンボルとなる建築物。日本の神社仏閣などの建築に使用されてきた伝統的な貫(ぬき)接合に、現代の工法を加えて建築しており、会場の主動線として円滑な交通空間であると同時に、雨風、日差し等を遮る快適な滞留空間として利用される。
 
また、大屋根リングの屋上からは会場全体をさまざまな場所から見渡すことができ、リングの外に目を向ければ、瀬戸内海の豊かな自然や夕陽を浴びた光景、大阪の街並みなど、海と空に囲まれた万博会場の魅力を楽しむことができる。
 
2025年日本国際博覧会協会の十倉雅和会長は「本日8月21日、2023年6月に始まった大屋根リングの木造建築部分の工事が完了し、リングとして1周つながりました。大屋根リングは、〝多様でありながら、ひとつ〟という万博会場のコンセプトを象徴する建築物です。世界中から万博会場を訪れる来場者の方々に楽しんでいただけることを確信しています」との言葉を寄せている。
 
大屋根リングの概要は次の通り。 
▽建築面積(水平投影面積)=約6万㎡▽内径=約615m▽外径=約675m▽幅=30m▽高さ=12m(外側20m) ※来場者が歩くことができるスカイウォークの高さ▽使用木材=国産:スギ、ヒノキ、外国産:オウシュウアカマツ