中村塗装店、クロムフリー処理技術を導入
建材の粉体・溶剤塗装を幅広く手掛ける中村塗装店の白井工場では、アルミ建材塗装における前処理工程で、国内では初めてクロムフリー系化成皮膜処理剤を粉体・溶剤塗装ラインに導入して、先鞭をつけた。同社では、4年程前に高層ビルの建材塗装の前処理にリン酸クロメートを使用して、脱6価クロムへと踏み出した。そして、日本シー・ビー・ケミカル(CB)と共同で、クロムフリー系化成皮膜処理剤のラボ試験を繰り返し、実際の塗装ラインでの導入となった。
アルミなど金属外装建材への粉体塗装は、VOCを排出しないことやLCC(ライフサイクルコスト)の低さから、近年注目されている。ここで鍵となるのが、建材用途に求められる高い耐候性などを維持しつつ、前処理工程において、現行の6価クロムからクロムフリーへの切替えによる環境負荷低減をいかにして達成するかが課題だ。
今回使用されたのは、CBのジルコニウム系化成皮膜処理剤「ケミボンダー5507」である。選定の理由は、脱脂・水洗・エッチング・水洗・スマット除去・水洗・化成皮膜処理(ノンクロム)・水洗・湯洗・強制乾燥にいたる化成皮膜処理工程を〝トータルで支援〟する体制が整っており、品質面でも安定しているため、とのこと。 続く
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