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オーシャン クリーンアップ、海からプラゴミ除去

2024.06.13

NPOオーシャン クリーンアップ(以下オーシャン クリーンアップ)は、海からプラスチックゴミを取り除くことをミッションとし、2013年に当時18歳のボイヤン・スラット氏が設立したオランダに本拠を置く非営利の環境団体である。オーシャン クリーンアップの取り組みは、海洋環境保護の一環として注目されており、多くの国際的な支援と協力を得ている。

太平洋でプラスチックゴミを回収(画像提供:The Ocean Cleanup )

 

プラスチックゴミ回収船 (画像提供:The Ocean Cleanup )

 

CEOのボイヤン・スラット氏はオランダ人で、NPOを立ち上げたきっかけは、ギリシャの海で泳いでいた時に「プラスチックゴミの多さ」に大きなショックを受けたことで、研究資金をクラウドファンディングで集め同社を設立した。この海洋ゴミ回収プロジェクトは、海洋プラスチックゴミを収集・除去する技術の開発で、太陽光などのクリーンなエネルギーを活用して、大量のゴミを回収・リサイクルできるシステムによって海洋プラスチック汚染を解決することを目的としている。

中央がCEOのボイヤン・スラット氏(画像提供:The Ocean Cleanup )

 

回収されたプラスチックゴミ②(画像提供:The Ocean Cleanup )

 

海洋に流入するプラスチックゴミの90%は、世界の10本の大河から流れ出ていると言われている。この問題に対処するため、オーシャン クリーンアップは『リバーインターセプター』を開発した。これは、河川に設置され、ゴミが海に到達する前にゴミを捕捉する自動システムである。現在、インドネシア、マレーシア、ベトナムなどの河川で運用されている。

現在、世界のプラスチックごみの問題は深刻な状況にある。毎年大量のプラスチック廃棄物が湖、川、海などの水域に流出し、環境に悪影響を及ぼしている。特に、海洋プラスチック汚染は、生態系や人々の生活に深刻な影響を与えており、緊急の対応が求められている。国連環境計画(UNEP)の最新報告書「グローバル廃棄物管理アウトルック2024」では、2023年の世界の都市ごみ発生量が約21億トンであり、2050年には38億トンに増加するとの予測している。この報告書は、廃棄物管理が適切に行われなければ、健康被害や気候変動による隠れたコストを含めた年間の経済的負担が2050年までに6403億米ドルに達すると指摘している。​

The Ocean Cleanupno詳細は下記の通り。
https://theoceancleanup.com/