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愉しもう塾、トンネルアート完成式

現代美術を愉しもう塾(蓬田理恵子塾長)主催の「Go!Go!トンネルアート・パート13」がこのほど無事終了。完成式が8月26日午前11時から吹田市江坂町3丁目3番トンネル(豊中カルバート5)の名神高速道路下のトンネル内で催された。

トンネルアート完成式・テープカット(真ん中が後藤吹田市長)


蓬田塾長があいさつし「2か月にもわたる長い間トンネルの中で汗を流していただいた皆さん、本当にありがとうございました。この活動は今年で13年目が終了しました。今年は地震のあった6月11日にシーラー塗りを予定しましたが、スタッフが集まったのは夕方の5時だったため次週に延期しました。その後大雨が続き、さらに激暑となりました。暑さに低学年の子供さんは体力が持たないだろうという判断で、開始時間を1時間早め午前中に活動を切り上げました。一方台風がやたらと続いて、今日良い天気に恵まれたことは意外で嬉しいです」と述べた。

続いて後藤圭二吹田市長が「多くの子供たちや皆さんのお蔭をもってこの絵が完成しました。主催をはじめ、協力、協賛、それに許認可のどれ一つ欠けても完成できませんでした。非常に素晴らしい取り組みだと思っています。ここを通られる江坂の人たちが絵を見ながら“ほのぼのするな”そういう気持ちになっていただきたい。明るい雰囲気になったことで防犯に役立ち、落書きがしにくいなど色々な効果があります。多くの人の協力で完成したことを伝えていただきたい」とあいさつした。

虹を滑り降りる子供達


中牧弘允吹田市立博物館館長は「博物館の近くのトンネルアートが第1号で、殺風景なトンネルが明るくなりました。描かれた絵を見るとパンダもいればクジラ、小鳥、ワンちゃんなど子供たちの身近なものや夢が実に見事に表現されています。今日集まっている子供たちが大きくなってもその夢は末永くここに残ることと思います。これは江坂の誇りであるし描いた人の自分の証でもあります。この活動は名神高速道路に次々と展開していき、今後も継続していただきたいと思います」と述べた。

また、支援団体の代表として、日本ペイント近畿支店の大平耕マネージャーから、トンネルアート完成に当たってのあいさつがあった。トンネルアートは、2006年に吹田市立博物館前の名神高速トンネルで始まり、JR東海道線の岸辺第一小学校前の地下道、千里丘北万博公園に通ずる名神高速清水のトンネル、そして江坂のトンネルは4か所目となる。今年も昨年に引き続き江坂で壁画制作が行われた。

SHOGEN氏の作品(上部)


助成金、市民・企業の多くの支援によって順調に継続してきたが、数年前から絵具や用品の高騰、助成金などの減少で財政的に窮屈になっていた。長年塗料業界で塗料の普及に尽力された某氏は、当時「吹田まち案内人」として街のボランティア活動をしていた。その活動の先輩で副塾長の松岡要三氏から下地のシーラーと絵を護るクリアーを寄付してもらえないかとの相談を受けた。日本塗料工業会大阪事務所を通じて、塾より要望のあった日本ペイントに依頼して寄付が始まった。

また日本刷子商工業協同組合の末松大幸理事長は、トンネルアートの活動を知り、昨年から画筆部会の会社の協力で筆を寄贈している。賛助会員のメンバーは率先して下塗り施工のボランティアに参加した。この素晴らしいトンネルアート活動に今後も引き続き塗料、刷毛・ブラシ業界からの協力が期待されている。